ビジネスの場面においては、素早い対応を求められることがたくさんあります。
相手からのメールに返信をする、先輩から頼まれた資料をまとめておく、お客様からの発注に対応する…例を上げればキリがありません。
そして、自分も相手に対して「早くしてほしい!」と思ったり、「すみません、急いでやります!」と伝えたい時もありますよね。
そんな時に役に立つのが、今回ご紹介する「非常に早い対応」という意味の
「迅速な対応」
という言葉です。
この「迅速な対応」の使い方を覚えておくと、
・早くしてほしい!
・早く対応してくれてありがとう!
・早く対応するようにします!
といったビジネスの場面によく出てくるやりとりが、よりスムーズにできるようになりますよ。
今回は、この「迅速な対応」の意味や使い方だけではなく、敬語や類語についてもご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んで仕事でのコミュニケーションに役立ててくださいね!
目次
「迅速な対応」とは「非常に速い対応」という意味
「迅速な対応」とは、
非常に速い対応
という意味を持つ言葉です。
「迅速」(読み:じんそく)という言葉の辞書的な意味を見てみると、
物事の進みぐあいや行動などが非常に速いこと。また、そのさま。 「迅速な報道」「迅速に処理する」
(小学館デジタル大辞泉より)
となっています。
なお、「対応」とは、
周囲の状況などに合わせて事をすること。 「現実に対応した処置」「対応策」
という意味があります。
そのため、「迅速な対応」とは、
「非常に早い対応」
=物事に対して、状況に合わせて非常に速く行動すること
となるのです。
「迅速な対応」の敬語表現
「迅速な対応」は「迅速なご対応」などの形で上司や目上の人に使ってもOKな敬語表現!
「迅速な対応」という言葉は、
・迅速なご対応ありがとうございます
・迅速な対応をしていただき、ありがとうございます
・迅速に対応していただき、ありがとうございます
といった形をとれば、上司や目上の人に使うことができます。
ただし、目上の人に使う場合には、
「迅速に対応してくれてありがとうございます」
というお礼の言葉として使うぶんには構いませんが、
「迅速に対応してください」
というお願いの言葉として使うと、場合によっては命令しているように受け取られてしまう可能性があるので注意しましょう。
「迅速な対応」の敬語表現は二重敬語に注意!「ご迅速なご対応」はNG!
「迅速な対応」を目上の人に使う場合には
・迅速なご対応
・ご迅速な対応
というように「ご」を使うことができます。
しかし、次のような表現はNGです。
・ご迅速なご対応
・迅速なご対応をいただき
・ご迅速な対応をいただき
これらの表現が正しくない理由は、
1つのフレーズに敬語が2つある「二重敬語」となってしまうから
です。
つまり、敬語とは
「たくさん重ねても丁寧さはアップしない」
ということです。
このようなミスにじゅうぶん注意して、目上の人にはきちんとした言葉遣いをするようにしたいものですね。
「迅速な対応」の使い方
「迅速な対応」の基本的な使い方とよく使われる言い回しを覚えよう
それでは、「迅速な対応」の基本的な使い方とよく使われる言い回しをご紹介していきますね。
「迅速な対応」の使い方その1:「迅速な対応ありがとうございます」「迅速な対応感謝いたします」=相手の速い対応へのお礼
「迅速な対応」の使い方その1は、
「迅速な対応ありがとうございます」
「迅速な対応感謝いたします」
の形で、
相手が早く対応してくれたことへのお礼を述べる
ことです。
例えば、
・急な変更をお願いしたにもかかわらず、迅速な対応ありがとうございました。
・デザイン修正の件につきまして、迅速な対応感謝いたします。
といったように、相手が速く行動してくれたことに感謝するときに、メールや文書、口頭で使います。
「迅速な対応」の使い方その2:「迅速な対応をお願いします」=相手に速く対応してほしいという要求
「迅速な対応」の使い方その2は、
「迅速な対応をお願いします」
の形で
相手に「速く対応してほしい」と要求すること
です。
例えば、
・この件につきましては、ぜひとも迅速な対応をお願いいたします。
・各自、迅速な対応をお願いします。
というように、メールなどで相手に速く対応してほしいと念を押したり、催促したりするときに使います。
「迅速な対応」の使い方その3:「迅速な対応を心がける」=速く対応するよう気をつけますと相手に伝える/相手に速く対応するよう気をつけてほしいと頼む
「迅速な対応」の使い方その3は、
「迅速な対応を心がける」
の言い方で、
1:「迅速に対応するように気をつけます」と相手に伝える
2:「迅速に対応するように気をつけてくれ」を相手に頼む
ことです。
ちなみに、「心がける」とは
「いつも心にそのことをとめておく」という意味
になります。
例えば、
・この度は大変申し訳ございませんでした。今後は迅速な対応を心がけてまいります。
・スタッフの皆さんには迅速な対応を心がけていただきたく思います。
というように、
迅速な対応ができるように常に気をつけます/気をつけてください
という意味合いで使われます。
「迅速な対応」のビジネスメールでの使い方!「迅速な対応へのお礼」・「迅速な対応をお願いする」など
「迅速な対応」のビジネスメールでの使い方は、
メールの本文において、
・迅速に対応してもらったことへのお礼
・迅速に対応してほしいというお願い
といったように使われることが一般的です。
なお、相手からの返信に対するお礼のメールを書く場合には、
件名を「迅速な対応へのお礼」のように書き換える必要はありません。
というのも、メールソフトには件名が同じメールをスレッドという状態でまとめてくれていて、後から検索しやすくしているものが増えているからです。
例えば、「見積書の訂正について」というメールをあなたが送った場合ですが、
それに返信を重ねる形で先方とやり取りをすると、それがスレッドとしてまとめられます。
すると、その件についてどのようなやり取りをしたのかを後から簡単に調べることができるようになります。
しかし、そこで同じ用件なのに件名が違うメールを書いてしまうと、別のスレッドとされてしまうのです。
そのため、1つの案件が終了するまではメールの件名をすべて同じにしておき、別の用件になったら件名を改めるとしたほうがいいでしょう。
ビジネスメールを迅速に書くために知っておくべきこととは
さて、仕事では何事も迅速な対応を心がけることが求められます。
それはビジネスメールも例外ではありません。
しかし、自分から新しくメールを書く場合でも、返信する場合でも、
「なかなかメールを書く作業は進まない…」
「メールが書けなくて仕事が遅くなってしまう…」
という方も多いようです。
そのような、ビジネスメールのお悩みを解決する助けになってくれるのが、
『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』
という本です。
この本は、タイトルの通り、
「メールの処理を早くするためにはどうしたらいいのか」
という疑問に徹底的に答えてくれる本です。
例えば、
・「お手すきのときに」「させていただきます」などの言葉は使わない
・相手から返信を得るために選択肢を提示する
・件名には相手が読みたくなるようなキーワードを入れる
といった、読んだ後にすぐ真似できるテクニックがたくさん書かれているのが嬉しいところです。
また、「メールを速く書く」というと、文章の内容ばかりを気にしてしまいますが、この『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』の中では
・メールを送るタイミング
・返信に対する優先度
といった、文章以外の部分のアドバイスも豊富であることが特徴だと言えるでしょう。
小手先の文章テクニックではなく、「ビジネスメールのやりとり」の本質的なテクニックを向上させることができます。
ビジネスメールについて悩んでいる方、もっと迅速にメールにまつわる業務を終えたいと思っている方はぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。
「迅速な対応」を使った例文をチェック!
「迅速な対応」を使った例文には、次のようなものがあります。
例文1
この度は無理なお願いにもかかわらず、迅速な対応をしていただきましてありがとうございます。
例文2
先日依頼した見積書の修正につきまして、迅速な対応を感謝いたします。
例文3
お忙しいところ誠に恐れ入りますが、迅速な対応をお願いいたします。
例文4
今後は迅速な対応を心がけます。
例文5
お客様からの要望にできるだけ迅速な対応を心がけるようにしましょう。
「迅速な対応」の類語!「早速の対応」「速やかな対応」など
「迅速な対応」の類語には次のようなものがあります。
・早速の対応
・速やかな対応
・いち早く対応
・素早い対応
・手早い対応
【1分でわかる!】迅速な対応の意味と敬語表現、また、ビジネスメールでの使い方や例文のまとめ
それでは、今回ご紹介してきた「迅速な対応」の大切なポイントをおさらいしましょう。
【意味】
非常に早い対応
【敬語表現】
・迅速なご対応ありがとうございます
・迅速な対応をしていただき、ありがとうございます
・迅速に対応していただき、ありがとうございます
※「ご迅速な対応」もOK
※「ご迅速なご対応」「迅速なご対応をしていただき」といった表現は二重敬語に当たるので避けるようにする
【使い方】
■基本的な使い方
・相手が早く対応してくれたことへのお礼(迅速な対応感謝いたします)
・相手に早く対応してほしいという要求(迅速な対応をお願いします)
・相手に早く対応しますと伝える(迅速な対応を心がける)
■ビジネスメールでの使い方
迅速な対応へのお礼や、迅速に対応してほしいという要求に使うのが一般的
【例文】
例文1
先日依頼した見積書の修正につきまして、迅速な対応を感謝いたします。
例文2
お忙しいところ誠に恐れ入りますが、迅速な対応をお願いいたします。
例文3
今後は迅速な対応を心がけます。
例文4
お客様からの要望にできるだけ迅速な対応を心がけるようにしましょう。
【類語】
・早速の対応
・速やかな対応
・いち早く対応
・素早い対応
・手早い対応
ビジネスでは、何事においても迅速な対応を心がけたいものですよね。
ぜひ、今回の記事を参考にして、「迅速な対応」という言葉を活用してみてくださいね!
【今回ご紹介した本はコチラ!】↓
『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』
(平野友朗 著 / 文響社)
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