言葉の意味や使い方と例文

【1分でわかる】早速ですがの意味やビジネスメールでの使い方!類語や同義語も|ビジネスマナー

お得意様や上司へのビジネスメールは、社会人であれば誰でも経験することですよね。

ビジネスメールで大切なことは、

できるだけわかりやすく、手短に必要十分な内容を伝えること

です。しかし、

「前置きが長すぎる」

「用件がなんなのかわからない」

「もっと手短に書いてくれ」

と怒られてしまったことはありませんか?

こんな時に役立つのが、

前置きを省略したり、「ここから本題です」と知らせる役割を持っている言葉、「早速ですが」

です。

この記事ではこの「早速ですが」という言葉の意味や使い方、便利な置き換え表現についてをまとめました。

最後まで読めば、すっきりとわかりやすいビジネスメールを書くヒントになりますよ!

「早速ですが」とは「すぐに何かを行わせてくれませんか」という意味!

「早速ですが(読み:さっそくですが)」とは、

何かの説明や挨拶などを省いてすぐに本題に入るときによく使われる言葉で、

「(説明や挨拶を省略して)すぐに何かを行わせてくれませんか」

という意味です。

この「早速ですが」という言葉は「早速」+「ですが」に分けることができます。

それぞれの意味は、

・早速=すみやかなこと・すぐに行うこと

・ですが=前の内容と反対・対立することを述べる時に使う「だが」の丁寧語

であり、意味をそのままつなげると「すぐに行うけれど」です。

しかし、「早速ですが」の「ですが」という言葉は、反対や対立ではなく、

「相手に何か依頼することをあらかじめ知らせる」

という意味で使われています。

そのため、「早速ですが」

説明や挨拶などを省いて「すぐに(メインの話を)行わせてくれませんか」とお願いする

という意味になるのです。

「早速ですが」の使い方

早速ですがの使い方

「早速ですが」の賢い使い方!すぐ本題に入りたい時が出番!

「早速ですが」が使われるのは、挨拶や前置きなどを省略して、本題に入りたい時です。

そのため、ビジネスでは

・メール

・手紙

・商談

といった場面で、本題に入るときの決まり文句のようにして使われています。

「早速ですが」は敬語ではないが目上の人にも使える!さらに丁寧な表現も紹介!

「早速ですが」という言葉は、目上の人に使うことができます。

この言葉自体はいわゆる尊敬語や謙譲語といった敬語ではありませんが、「早速ですが」の「ですが」の部分は「だが」の丁寧語でしたね。

そのため、丁寧な表現として目上の人に対しても使うことができます。

また、「ですが」の部分をさらに変化させるとより丁寧な表現を作ることもできますので、いくつかご紹介しておきましょう。

「早速ですが」を別の丁寧語を使って「早速ではございますが」に変えるとより丁寧な響きに

「早速ですが」の「ですが」を、「ではございますが」という別の丁寧語に変えて、

「早速ではございますが」と言うことができます。

ただの「です・ます調」の表現から、さらに丁寧な響きになりますね。

ちなみに、「ですが」は「だが」を丁寧にした表現ですが、「ではございますが」は「であるが」を丁寧にした表現です。

「早速で申し訳ありませんが」「早速で恐縮ですが」という言葉も使い方を覚えると便利

「早速ですが」のより丁寧な表現として、

「早速で申し訳ありませんが」

「早速で恐縮ですが」

という言い方もあります。

これらの表現は、相手にすまないと感じている気持ちを加えることで、

「(前置きや挨拶を省略して)本題に入ってしまってすみません」

というニュアンスになります。

なお、「早速で」の後にそれぞれ加えている言葉の意味はこのようになります。

・申し訳ありません

相手に無理なお願いをしてすまないという気持ちを表す言葉

・恐縮です

相手に迷惑をかけたり、相手の気遣いを受けたりして申し訳ないという気持ちを表す言葉

そのため、「すぐに行うこと(=早速)をお願いしてしまってすみません」という意味が生まれるのです。

「早速ですが」と比べると、すまないという気持ちを表す言葉がはっきりと入っている分、相手のことをより気遣った表現になります。

「早速ですが」と似ているけど少し違う「取り急ぎ」とは

「早速ですが」という表現の他に、「取り急ぎ」という言葉がありますが、

「早速ですが」=「前置きなどを省略して本題に入らせてほしい」

「取り急ぎ」=「できる限り早く行う」

という違いがあります。

例を挙げて詳しく説明しますと、

「早速ですがご報告いたします」
(前置きはこのあたりにして、報告を始めます)

=話の転換に用いる

「取り急ぎご報告いたします」
(今の時点でできる限りのことを急いで報告します)

=現状を伝えたい時に用いる

という違いがあり、2つは同じ意味ではありません。

また、「取り急ぎ」の方は、

「まだ完成・終了していないが、とりあえず今の時点の状況はこうだ」

「他にもするべきことがあるが、今はとりあえずこのように行動します」

というニュアンスがあるということを覚えておきましょう。

例えば、商品企画を発表する時に

「取り急ぎ企画書を作成しました」

と言ってしまうと、

「まだきちんと完成してないけれど、とりあえず企画書を作ってきました」

という意味に取られてしまうことも。

使う場面にはくれぐれも注意してくださいね。

ビジネスメールや手紙での「早速ですが」の使い方

メールで多いのは「早速ですが表題の件につきまして~」

ビジネスメールでは、「早速ですが」という言葉

「早速ですが表題の件につきまして…」

という形で、メールのタイトルを受けて本題に入るというのがよく見られる使い方です。

手紙とは違い、メールは「簡潔であること」が重要です。

そのため、「時下ますますご清祥のこと…」というような時候の挨拶は省き、「先日はご来店いただきありがとうございました」程度のごく簡単な挨拶にとどめる事がほとんどです。

そして、簡単な挨拶の後はすぐに「早速ですが表題の件につきまして…」と、メールのタイトルに書かれた内容についての主文を書くという方法がよく使われています。

手紙やビジネス文書では「早速ですが」を主文へとスムーズに移るために使う

メールではない手紙やビジネス文書においては、「早速ですが」という言葉は

主文(伝えたい用件)にスムーズに移るための「合図」として使う

という手法が一般的です。

なお、手紙の場合にはメールとは違って時候の挨拶を省略しません。

手紙では、「早速ですが」という言葉は、挨拶を省略するための言葉ではなく、

「挨拶はここまでで、ここから先は本題に入ります」という合図となる言葉(起語)

なのです。

ですので、手紙の場合には時候の挨拶・主文・末文・後付という基本の形を崩さずに書きましょう。

ビジネスメールにも「作法」があるのを知っていますか?

ビジネスメールは「簡潔であること」が求められるぶん、

・何を書けばいいのか

・何を書いてはいけないのか

という判断が難しいものです。

・用件を上手にまとめられず、長文になってしまった…

・言葉が足りなくて、相手に伝えたいことが伝わらなかった…

・相手が内容を誤解して、怒ってしまった…

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「早速ですが」の類語・同義語

早速ですがの類語や同義語

「早速ですが」の類語は「つきましては」「そこで」など

「早速ですが」の類語には

・つきましては(「ついては」の丁寧語)

・そこで

などが挙げられます。

これらは、前の話題を受けて本題に移る時に使われる言葉です。

「早速ですが」の同義語は「さて」「ところで」など

「早速ですが」の同義語には、

・さて

・ところで

などがあります。

これらは、どちらも話題を変えるときに使う接続詞です。

挨拶などのあと、本題に入る前に区切りをつける意味合いでよく使われます。

会話やビジネスメール・手紙・文書で使える「早速ですが」の例文

「早速ですが」を用いた例文をご紹介しておきましょう。

例文①

本日はご来店いただきありがとうございます。早速ですが、こちらがご注文いただいた商品になります。

例文②

先日は大変お世話になりました。早速で申し訳ありませんが、ご提案したプランについて〇〇様の率直なご意見をお聞かせいただけないでしょうか。

例文③

お疲れ様です。早速ですが、表題の件につきまして訂正したものを添付しましたのでご確認ください。

【1分でわかる!】「早速ですが」の意味やビジネスメールでの使い方と類語や同義語についてのまとめ

いかがでしたか。

「早速ですが」という言葉は、

・「すぐに何かを行わせてくれませんか」という意味

・メールや会話においては、挨拶や前置きを省いてすぐに本題に入る時に使う

・手紙や文書においては、時候の挨拶から主文へスムーズに移るために使う

・類語は「つきましては」「そこで」

・同義語は「さて」「ところで」

という特徴があります。

なお、ビジネスメールでは、簡単な挨拶の後に

「早速ですが表題の件につきまして…」

という形で、メールのタイトルに書いた用件のことを書くという形式がよく見られます。

しかし、手紙では挨拶文の省略はしませんので注意しましょう。

ぜひ、今回の記事を参考にして、「早速ですが」という言葉をメールや会話で活用してみてくださいね!

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