言葉の意味や使い方と例文

【1分でわかる】舌鼓を打つの意味や使い方と例文!語源や類義語と敬語表現も

最近ではネットやSNSのおかげで、人気の料理店の情報がカンタンに手に入るようになりましたよね。

なので、「バズったお店に行く」というのを休日の楽しみにしているという人も多いのではないでしょうか?

さて、美味しい食べ物を口にした時には、その感動を誰かとシェアしたいものです。

「マジで美味しかった」

「最高!」

プライベートのSNSならばこれで問題ありませんが、大人の言葉遣いとして覚えておきたい言葉として

「美味しいものを食べて舌を鳴らす」という意味の「舌鼓を打つ」

をご紹介します。

この記事では、「舌鼓を打つ」という言葉の意味や使い方、例文だけではなく、語源や類語、敬語表現といった知っているとちょっと自慢できる知識もご紹介していきます。

ぜひ最後まで読んでくださいね!

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「舌鼓を打つ」の意味は「美味しいものを食べて舌を鳴らす」

舌鼓を打つ 意味

「舌鼓を打つ」とは、

美味しいものを食べて舌を鳴らす

という意味です。

ですが、「美味しい食べ物に感動する。または感動する様子」を表すのが通例になっています。

それでは、言葉の意味を詳しく説明していきましょう。

まず、「舌鼓」という言葉を辞書で見てみると、

1 うまいものを飲食したときに舌を鳴らす音。

2 不満げに舌を鳴らす音。舌打ち。

(小学館デジタル大辞泉より)

という意味が出てきます。

現在、「2」の意味で「舌鼓」を使う人は少ないと思います。

というのも、不満な事があって「チッ」と舌を鳴らすのは「舌打ち」の方を使うことが多いからです。

また、「1」のように美味しいものを食べたときに本当に舌を鳴らすというのも、少なくとも今の日本ではあまり見られませんよね。

例えば、

「我々は宿の豪華な料理に舌鼓を打った」

という場合、本当に舌で音を鳴らしているとは限りません。

この場合にイメージされるのは、

皆で「うまい!」「最高!」と料理の美味しさに感動しながら食事をした

という情景です。

そのため、「舌鼓を打つ」の辞書の上での意味は

「美味しいものを食べて舌を鳴らす」

ですが、

「美味しいものを食べて、感動すること。または感動する様子」を表す言葉でもある

と思っておくといいのではないでしょうか。

「舌鼓を打つ」の使い方まとめ!読み方や英語の場合も

舌鼓を打つ 使い方

「舌鼓を打つ」の使い方1…「舌鼓」の読み方は「したつづみ」と「したづつみ」の2通り!

「舌鼓を打つ」の「舌鼓」には、

・したつづみ

・したづつみ

の2通りの読み方がありますが、どちらも正解です。

少し補足説明をしますと、「鼓」は「つづみ」と読みますので、

本来ならば「したつづみ」だけが正解

です。

しかし、同じように「つつみ」という読みを持つ「包」という言葉は、「小包(こづつみ)」と音が変化しています。

これにならうような形で

「○○+つつみ」→「○○づつみ」

となり、舌鼓も

「したづつみ」という読み方が慣用表現として広まったのではないか

と考えられています。

そのため、現在では辞書にも「したづつみとも読む」という趣旨の文が添えられています。

なお、NHKでは「したつづみ」を通常使用する読み方、「したづつみ」は場合によって許される読み方として定めています。

「舌鼓を打つ」の使い方2…「舌鼓を打つ」と「舌鼓を鳴らす」どちらも間違いではないが「舌鼓を打つ」が無難

「舌鼓を打つ」と同じ意味の言葉

「舌鼓を鳴らす」

がありますが、これは間違いではありません。

ただし、表現としては「舌鼓を打つ」のほうが一般的ですので、こちらを使うほうが無難だと言えます。

辞書によっては、「舌鼓を打つ」の意味を調べると「舌鼓を鳴らす」と出てくるものもあります。

ちなみに、「舌鼓」というのは

美味しいものを食べたときに舌を使って鳴らす「音」

のことです。

「音」を鳴らすと考えれば「舌鼓を鳴らす」という表現も間違いではないのです。

一方で、「鼓」という楽器は「打つ」ことで音を鳴らすものなので、「舌鼓を打つ」も正しい表現となります。

ただし、「舌鼓を鳴らす」という表現

「舌鼓を打つ」よりも使われている例が少ない

のが実情です。

そのため、基本的には「舌鼓を打つ」を使うのが無難だと言えるでしょう。

「舌鼓を打つ」の使い方3…英語の場合の「smack one’s lips」や「with relish」の表現を覚えよう

「舌鼓を打つ」というのは英語にも次のような似た表現

・smack one’s lips

・with (great) relish

などがあります。

ちなみに、「smack」という言葉は、

「ピシャリと打つ」

という意味ですが、

smack one’s lips

「舌鼓を打つ」という慣用表現になります。

次に「relish」ですが

「食べ物の味わい」、「食べ物を楽しむ」

という意味があります。

これは、

eat with relish

の形にすると「楽しみとともに味わった」という「舌鼓を打つ」と似た意味の表現になります。

例文1

The sushi we had last night was so delicious that we couldn’t resist smacking our lips during the meal.

(昨夜食べた寿司は本当に美味しくて、私達は皆思わず舌鼓を打った)

例文2

They all ate with great relish the takoyaki that was served at the party.

(彼らはパーティーで出されたたこ焼きに大いに舌鼓を打った)

食事や敬語のマナーに困った時の対処法とは?

さて、舌鼓を打つような美味しい料理を食べる機会は、プライベートの時ばかりではありません。

例えば、仕事上の付き合いや親戚との会食といった、ある程度かしこまった場面もあるでしょう。

そんな時に気になってしまうのが「マナー」ではないでしょうか。

というのも、かしこまった場では、

・言葉遣い

・身だしなみ

・場面にふさわしいふるまい(例えばテーブルマナーなど)

というように、さまざまなことが要求されるからです。

「いざその場面に直面してから、マナーを知らないことを思い出した」

「知らずにマナー違反してしまい、恥をかいた

そんな事態にならないためにおすすめしたいのが、

『入社1年目ビジネスマナーの教科書』

という本です。

タイトルの通り、新社会人に向けたマナー本なのですが、

・身だしなみから会食のマナー、仕事での言葉遣いに冠婚葬祭のマナーまで、社会人が知っておくべきマナーが網羅されている

・イラスト付きの、堅苦しくない解説でわかりやすい

というのが非常に良いところです。

例えば、結婚式に出席する前日にパラパラとめくって

その時に知りたいマナーだけをサッと確認する

という使い方もできます。

マナーがきちんとしている人は、それだけで周りからの印象も良くなるものです。

自分磨きの一環として、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。

「舌鼓を打つ」を使った例文

舌鼓を打つ 例文

「舌鼓を打つ」を使った例文をいくつかご紹介します。

例文1

・私達は宿の食事に大いに舌鼓を打ちつつ、学生時代の思い出話に花を咲かせた。

例文2

・店内はSNSで話題のラーメンに舌鼓を打つ客で溢れかえっていた。

例文3

・彼女は学生時代に初めて食べたトルコ料理に舌鼓を打ってからというもの、毎年トルコに旅行しているそうだ。

例文4

・この正月は、お歳暮でいただいた松阪牛に家族皆で舌鼓を打ちました。

「舌鼓を打つ」の語源は和楽器の「鼓」の音

「舌鼓を打つ」の語源は、

和楽器の鼓の音と、美味しいものを食べたときに鳴らす舌の音が似ていた

ことから来ています。

鼓(つづみ)は、祭り囃子をはじめとした日本の伝統音楽によく登場する小さな太鼓の仲間です。

舌鼓を打つ 語源

本体の横の部分に張られたひもの締め具合によって、音程の違うさまざまな音色を奏でることができるのが特徴になります。

歌舞伎やお能といった伝統芸能で、肩に筒のようなものを担いでポンポンと鳴らしている様子を見たことがある人も多いことでしょう。

そして、日本では昔、美味しいものを食べたときに舌を上顎に当てて音を立て、

「美味しい」という意思表示をする習慣

がありました。

そう、このときの音が鼓の音に似ていることから、

「舌鼓」=舌で鼓のような音を鳴らすという言葉が生まれたのではないか

と考えられています。

「舌鼓を打つ」の類義語!「~を堪能する」「~を存分に味わう」など

「舌鼓を打つ」の類義語には、次のようなものがあります。

・~を堪能する

・~を楽しむ

・~を存分に味わう

・~を満喫する

「舌鼓を打つ」の敬語表現!「舌鼓をお打ちになる」「舌鼓を打ちました」など

「舌鼓を打つ」の敬語表現は、

「打つ」の部分を変化させることで作る

ことができます。

例を挙げると、次のようになります。

【自分のことを言う場合】

・舌鼓を打ちます(打ちました)

・舌鼓を打っております(打っておりました)

【相手のことを言う場合】

・舌鼓をお打ちになる(お打ちになった)

・舌鼓を打たれる(打たれた)

なお、

「お舌鼓を~」のような表現はしません

ので注意しましょう。

【1分でわかる!】舌鼓を打つの意味や使い方と例文、また、語源や類義語と敬語表現のまとめ

さて、最後に「舌鼓を打つ」という言葉のポイントをもう一度見ていきましょう。

【意味】

・美味しいものを食べて舌を鳴らす

・「美味しい食べ物に感動する。または感動する様子」を表すのが通例

【使い方】

・実際に舌で音を鳴らした場合でなくても、「美味しいものを食べて感動した」ということを伝えるのに使う

・「したつづみ」と「したづつみ」はどちらの読みも正解だが、厳密には「したつづみ」が正しい

【例文】

例文1

私達は宿の食事に大いに舌鼓を打ちつつ、学生時代の思い出話に花を咲かせた。

例文2

店内はSNSで話題のラーメンに舌鼓を打つ客で溢れかえっていた。

【語源】

美味しいものを食べて舌を鳴らした時の音が、和楽器の鼓の音と似ていることから

【類語】

・~を堪能する

・~を楽しむ

・~を存分に味わう

・~を満喫する

【敬語表現】

■自分のことを言う場合

・舌鼓を打ちます(打ちました)

・舌鼓を打っております(打っておりました)

■相手のことを言う場合

・舌鼓をお打ちになる(お打ちになった)

・舌鼓を打たれる(打たれた)

美味しいものを食べた時には、その感動を他の人とも共有したいものです。

ぜひ今回の記事を参考にして、少し大人の表現である「舌鼓を打つ」を使って感動をシェアしてみてはいかがでしょうか?

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