言葉の意味や使い方と例文

【1分でわかる】善処しますの意味や読み方と使い方や例文!類語も(返信や返答時)|ビジネスマナー

ビジネスの場では、相手からの要求に返答しなければならない場面がたくさんあります。

しかし、その返答が、「がんばります!」「しっかりやります!」では少し子供っぽいですよね。

できる大人として、こんな時に使いたいのが、

「適切に対処します」という意味の「善処します」

という言葉です。

ただし、この言葉は使い方を間違えてしまうと、全く意味が変わってしまうことがあります。

すると、相手に「口先だけだ」とマイナスのイメージを与えてしまうこともあるんです!

そこで、今回はこの「善処します」という言葉の意味や使い方、例文とともに、マイナスのイメージを与えないための正しい使い方をご紹介します。

ぜひ最後まで読んで、正しく善処できる大人になりましょう!

「善処します」の意味は「物事を適切に対処します」、読み方は「ぜんしょします」!

善処しますの読み方や意味

「善処します」(読み:ぜんしょします)とは、

「物事を適切に対処します」

という意味です。

「善処」という言葉を辞書で見てみると、

適切に処置すること。 (小学館 デジタル大辞泉)

という意味がいちばん最初に出ています。

ちなみに、「処置」という言葉は、

その場の状況に応じた判断をし手だてを講じて、物事に始末をつけること。
(小学館 デジタル大辞泉)

という意味です。

そのため、この「善処します」という言葉は、

「何かをその場に応じた判断をして、適切に対策を立てて解決します」

という意味を持つのです。

「善処します」の使い方

善処しますの使い方

「善処します」の正しい使い方!何かを要求する時や、要求に対する返事や返信をする時に使う

「善処します」が使われるのは、

・相手からの要求に対して返事をする時

・相手に何かを要求する時

です。

上司に書類作成を頼まれた時や、取引先から値下げの要求をされた時などに、
「適切に対処します」という意味で

・善処します

・善処させていただきます

・善処いたします

などの形で使われます。

また、相手に問題の解決や原因の調査などを要求するときに、
「適切に対処してください」という意味で

・善処してください

・善処をお願いいたします

・善処していただきたい

などの形で使います。

よく使われる「前向きに善処します」とは「積極的に対処します」という意味

「善処します」に「前向き」をつけて、

「前向きに善処します」

という使い方をすることがよくあります。

この意味は、

「積極的に対処します」

です。

というのも、「前向き」という言葉には「物事に対して積極的に取り組む」といった意味があるからです。

そのため、ただ単に「善処します」というよりも、「自ら動いて対処します」という気持ちがこもっている表現だと言えます。

「善処します」は上司に使っても大丈夫な敬語表現

「善処します」という言葉は、上司や目上の人に使っても問題ありません。

詳しく説明しますと、「善処します」という言葉は

「善処する」(善処+する)

というのが元の形です。

そして、「します」というのは「する」の丁寧語ですので、「善処します」というのは敬語表現となります。

また、その他に「する」を謙譲語にした「いたします」、「させていただきます」などを使って、

・善処いたします

・善処させていただきます

というのも、より敬意を表す表現となりますので、覚えておきましょう。

「善処します」を日本の政治家が使うと「いいえ」に意味が変わる?「善処します」のもう一つの使い方を覚えよう!

善処しますの政治家の使い方

「善処します」の特殊な使い方!「答えは全ていいえです」になる理由とは?

「善処します」という言葉を日本の政治家が使うと、

「適切に対処します」ではなく

「できる限り対処してみようと思います(とは言うものの、対処する気はありません)」

というような意味だと理解されることがほとんどです。

詳しく説明しますと、この「善処します」という言葉は都合のいいお役所言葉、政治家用語だと考えられています。

というのも、「善処します」と言っておけば、具体的な対処法を明らかにしなくても「物事に向き合う姿勢を見せる」ということになるからです。

つまり、実際にはできない、やるつもりがないという場合でも、「善処します」と言っておけば適切に対処をしているとみなすことができます。

もし、相手が「対処できていない」と言ってきても、「適切に対処している最中です」と言えばいいわけですからね。

このように、政治家の言う「善処します」は、その場しのぎで責任を伴わない姿勢を表す言葉として捉えられることが多々あります。

「善処します」は政治家ではなくても使い方を間違えるとトラブルの原因に!

さて、先ほど見てきたように、

「善処します」という言葉は、「適切に対処します」という意味ではなく

「できる限りやってみようと思います」という意味に取られてしまうことがあります。

そのため、イエスかノーかをはっきり求められる場所で使ってしまうと、

「言うだけ言って、なにもしてくれなかった!」

「口だけだった」

と思われてしまい、トラブルの原因となることがありますので注意しましょう。

なお、トラブルを避けるためには、

・具体的な対処法を説明する

・対応の結果や途中経過を相手に連絡する

といった手段があります。

「無責任だ」「口ばかりだ」と相手に思われないように、きちんと対処してくださいね。

相手に「善処します」と言われた時の返し方は?

もし、あなたが誰かに何かをお願いしたときに、相手が「善処します」と言った場合には、

基本的には100%やってくれるという意味だと考えない

もしも絶対にやってほしいことならば、

「どのくらいでできそうですか?」

「どのように対応していただけるのでしょうか」

と、期限や具体的な対応についてたずねてみる

といった対処をしましょう。

相手が「適切に対処します」と「できる限りやってみようと思います」のどちらで答えているかを判断するのは難しいことです。

ですので、基本的には「できる限りやってみようと思います」と言われていると考えていたほうが良いでしょう。

「もしもやってくれたらラッキーだ」くらいに捉えておくといいかもしれません。

しかし、どうしてもその相手にやってほしいことであれば、先ほどのトラブル回避テクニックを使って、具体策や期限をたずねてみてください。

その内容があいまいだったり、焦って答えられないようであれば、相手がとりあえずその場しのぎで「善処します」と言った可能性が高いです。

そんな時には、自分の方から相手に対して期限を設けたりしてみましょう。

「善処します」の類語

返信や返答の時に使える「善処します」の類語は「前向きに取り組みます」「心がけます」など

「善処します」の類語には、次のような表現があります。

・前向きに取り組みます

・前向きに検討します

・心がけます

・~するよう努めます

・~するよう努力いたします

これらは、「できればこうします」という意味を持つ言葉で、「善処します」と置き換えて使うことができます。

「善処します」など「とっさの一言」に困ってしまう人の対処法とは?

場面や相手に合わせて、ふさわしい言葉を選ぶ。

これは、社会人としてぜひとも身につけておきたい技術です。

しかし、

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「場面に応じて選べるほどたくさんの言葉は知らない」

「自分では正しいと思って言ったのに、相手を怒らせてしまった…」

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この本は、

・話題をふる

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といった場面で、

・さまざまな状況における「できる人の言い回し」

・社会人として悪い印象を与えてしまう言葉

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といった視点から、さまざまな表現を解説しています。

「本当にこの文章で大丈夫かな?」

「こんな時、どうやって言えば角が立たないんだろう?」

と、会話や文章で疑問に思ったり、不安に思ったりした時には強い味方になってくれますよ。

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「善処します」を使った例文をチェックして応用の仕方を覚えよう

「善処します」を用いた例文には次のようなものがあります。

例文①

今後このような手違いがないよう、善処いたします。

例文②

この度いただいたご意見を参考にして、サービス改善のため善処してまいります。

例文③

納期の短縮につきましては、各部署協力の上善処させていただきますので、今後とも弊社をよろしくお願いいたします。

例文④

今回の件に関しては、各自改善に向け善処してください。

例文⑤

無理なお願いではございますが、なにとぞ善処いただきますようお願いいたします。

例文⑥

本件に関しては至急原因を明らかにするとともに、再発防止に善処していただきたいと思います。

【1分でわかる!】「善処します」の意味や読み方と使い方(返信や返答時)や例文、また、類語についてのまとめ

いかがでしたか。

「善処します」(読み:ぜんしょします)とは、

・「物事を適切に対処します」という意味

・ある物事への対処を要求したり、要求されたときの返答として使う

・類語には「前向きに取り組みます」「心がけます」「~するよう努めます」などがある

という言葉です。

ただし、「善処します」は、どうやって・いつまでに対処するのかという具体的な内容が伴わなければ、

・口先だけだ

・責任を取る気がない

といったマイナスのイメージを与えてしまうことがありますので注意しましょう。

ぜひ、今回の記事を参考にして、責任ある取り組みができる人になってくださいね。

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