言葉の意味や使い方と例文

【1分でわかる】研鑽を積むの意味や使い方と例文!類語や敬語と同義語も|仕事の時のビジネスマナー

社会人であれば、誰もが「スキルアップ」「自分磨き」を意識したことがあるのではないでしょうか。

・昇進や昇給のため、転職や夢のため、自分がこれだと思ったものを追求したい!

・上司や先輩の素晴らしい仕事ぶりを見て、自分も経験を積んで同じようになりたい!

そんな気持ちを伝えるときに便利な言葉が、

「学問などを深く追求し続ける」という意味

「研鑽を積む」

です。

今回は、この「研鑚を積む」という言葉について、意味や使い方、類語や同義語といったことから、敬語表現をはじめとした表現のバリエーションを例文を交えてご紹介していきます。

ぜひ、最後まで読んで語彙力のスキルアップに役立ててくださいね!

「研鑽を積む」の意味は「学問などを深く追求し続ける」

研鑽を積む 意味

「研鑽を積む」(読み:けんさんをつむ)という言葉の意味

学問などを深く追求し続ける

です。

この言葉は、

「研鑽」と「積む」

の2つの言葉によって成り立っています。

そして、それぞれの言葉

「研鑽」=学問などを深く究めること

「積む」=物事を繰り返し行う。重ねてする

という意味を持っています。

「積む」という言葉の「繰り返し行う」という意味は、

「練習を積む」「修行を積む」

などの言い方を思い出すとイメージしやすいかもしれませんね。

そのため、この2つを合わせた「研鑽を積む」という言葉は、

「学問などを深く究める(=追求する)」+「繰り返し行う」

となり、

「学問などを深く追求し続ける」

という意味を持つのです。

「研鑽を積む」の使い方!仕事で使われる場面やよく使われる表現をチェックしよう

研鑽を積む 使い方

仕事で「研鑽を積む」が使われるのは「知識や能力を高める」「人間性を高める」ということを述べる場面

仕事で「研鑚を積む」という言葉が使われる場面は、

・ある物事や技術についての知識・能力を高める

・自分自身の技術や知識、人間性をより高める

ということを述べるときです。

ちなみに、「技術や知識を高める」という使い方になる理由は、

言葉の本来の意味である「学問などを深く追求し続ける」

から、

なにかの物事を深く追求し続ける=技術や知識が高まる

という意味も生まれているためです。

また、「自己研鑽」という言葉もあるように、特定の分野の技術や知識だけではなく、

「自分自身を高めたい」

という意味でも「研鑚を積む」という言葉を使うことができます。

例えば、

例文

彼女は英会話の研鑽を積むためにTOEICに挑戦することにした。

といえば、彼女は英会話=語学(英語)という特定の分野を究めるためにTOEICに挑戦するということです。

また、

例文

私も研鑽を積み、社長のような立派な人物になりたいです。

といえば、特定の学問や分野に限らず、様々な経験や知識を蓄えて人間として成長したいという意味になります。

ですので、

・研修やセミナーの感想を求められた時

・極めたいスキルがある時

・先輩や上司の人間性や仕事ぶりに感銘を受けて「自分もスキルアップしたい」と感じた時

には、「研鑚を積む」という言葉を使ってみてはいかがでしょうか。

「研鑽を積む所存」などのよく使われる表現を覚えよう

「研鑽を積む」という言葉のパターンには、次のような表現があります。

・研鑽を積んでいた

・研鑽を積む所存です
(研鑚を積みたいと思っています)

・研鑽を積むべく~/研鑚を積もうと~
(研鑚を積むために~)

・研鑚を積みながら~/研鑚を積みつつ~

・研鑚を積まれる
(研鑚を積むの尊敬表現)

ビジネスで「とっさのひと言」が出てくるようになる方法とは?

ビジネスの場に限らず、社会人は「コミュニケーション」が非常に大切です。

ですが、コミュニケーションを苦手としている方も非常に多いことでしょう。

・自分が思っていたのとは違う意味で相手に伝わってしまった…

「あの言い方、まずかったかな?」と後で1人で反省会をしてしまう…

・会話の中でとっさに言葉を返せなくて、せっかく盛り上がっていた会話を止めてしまった…

・言おうとしていることが頭の中でまとまらないうちに、周りにいた人が自分が言いたかったことを上手に伝えていた…

こんな経験をしたことがある!という方にぜひ手にとっていただきたいのが

『「言葉にできる」は武器になる。』

という本です。

この印象的なタイトルの本を書いたのは、コピーライターとして活躍する梅田悟司氏です。

梅田氏は、「バイトするならタウンワーク」をはじめ、テレビCMで使われている有名なキャッチコピーをいくつも手がけています。

そんな、キャッチコピー=「短くて印象に残る言葉」を作り出すプロがこの本で教えてくれるのは、

短い言葉の中に自分の考えや意志を込めて伝える方法

です。

そのために、自身が過去に生み出したキャッチコピーなどを教材として、

・言葉を伝えるための考え方

・自分の気持ちを言葉に変えるための考え方

について、独自の方法論を伝授してくれます。

コミュニケーションの第一歩は、自分の考えを伝えることです。

そのための言葉を導き出すための考え方のステップは、社会人であれば誰でも参考になることでしょう。

ぜひ、この本をあなたのコミュニケーション能力の研鑚に役立ててみてはいかがでしょうか。

「研鑽を積む」を使った例文

「研鑽を積む」を使った例文をご紹介します。

文章の中で意味や使い方を確認してみてくださいね。

例文①

彼女は英会話の研鑽を積むためにTOEICに挑戦することにした。

例文②

経営者として研鑽を積むべく、知人が開く異業種交流会に参加することにした。

例文③

私も研鑽を積み、社長のような立派な人物になりたいです。

例文④

本日のお話はたいへん勉強になりました。私も先輩方に負けないよう、日々研鑽を積む所存です。

例文⑤

課長は学生時代に剣道部に所属し、日々仲間と研鑚を積まれたそうです。

「研鑽を積む」の類語・同義語

研鑽を積む 類語 同義語

「研鑽を積む」の類語は「探求する」「追求する」「学ぶ」など

「研鑽を積む」の類語には次のようなものが挙げられます。

・探求する

・追求する

・学ぶ

・勉強する

「研鑽を積む」と「研鑽を重ねる」は同じ意味

「研鑽を積む」という言葉には「研鑚を重ねる」という言い方もありますが、両者は同じ意味です。

というのも、

どちらも「同じことを繰り返す」

という意味を持っているからです。

つまり、「積む」は「重ねる」の類語になるわけですが、

「研鑚を積む/重ねる」のようにすべての言葉が置き換えられるわけではないので注意しましょう。

例えば、「窃盗を重ねる」とは言えますが、「窃盗を積む」とは言いませんし、「精進を重ねる」「精進を積む」に置き換えることはできません。

単純に「積む」=「重ねる」=「繰り返す」と覚えずに、それぞれの言葉で置き換えが可能か確認するようにしてくださいね。

「研鑽を積む」の同義語は「考究する」「会得する」「マスターする」など

「研鑽を積む」という言葉の同義語には次のようなものがあります。

・考究する

・会得する

・マスターする

・勉励する

「研鑽を積む」の敬語表現は「研鑚を積む所存です」「研鑚を積んでまいります」

研鑽を積む 敬語 表現

「研鑽を積む」の敬語表現は、「積む」の部分を変化させて

・研鑽を積んでまいります

・研鑽を積む所存です

・研鑚を積みます

・研鑚を積まれた

・研鑽を積んでください

・研鑚を積んでいただきたいと思います

などの形で使われています。

上に挙げた中では、「研鑚を積まれた」以外は自分が研鑽を積むときの言い方です。

そして、「研鑚を積まれた」という表現は、目上の人が研鑽を積んだということについて述べるときに使います。

例えば、

例文

課長は学生時代に剣道部に所属し、日々仲間と研鑚を積まれたそうです。

というような、「目上の人には、以前研鑽を積むという経験があった」というニュアンスの表現です。

また、

「研鑽を積んでください」

「研鑚を積んでいただきたいと思います」

というのは、

目上の人から「よく励みなさい」

という意味合いで使われる表現です。

目上の人に対して使うのは失礼ですので注意しましょう。

【1分でわかる!】研鑽を積むの意味や使い方と例文、また、類語や敬語と同義語のまとめ

最後に、「研鑽を積む」という言葉について今回の内容をおさらいしましょう。

【意味】

学問などを深く追求し続ける

【使い方】

■使われる場面

・ある物事や技術についての知識・能力を高める

・経験や知識を蓄え、自分の人間性をより高める

■よく使われる表現

・研鑚を積み~

・研鑽を積む所存です

・研鑚を積むべく~

【類語】

・探求する

・追求する

・学ぶ

【同義語】

・考究する

・会得する

・マスターする

【敬語表現】

・研鑚を積む所存です

・研鑽を積んでまいります

※「研鑽を積んでください」というのは目上の人から言われる言葉なので、自分が目上の人に対して使わないように注意

【例文】

例文①

彼女は英会話の研鑽を積むためにTOEICに挑戦することにした。

例文②

本日のお話はたいへん勉強になりました。私も先輩方に負けないよう、日々研鑽を積む所存です。

例文③

課長は学生時代に剣道部に所属し、日々仲間と研鑚を積まれたそうです。

いかがでしたか。

社会人ならばぜひ挑戦したいスキルアップや自分磨きにぴったりの言葉が「研鑽を積む」です。

ぜひ今回の記事を参考にこの言葉を使いこなして、語彙力も磨いてくださいね。

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『「言葉にできる」は武器になる。』
(梅田悟司 著 / 日本経済新聞出版社)

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