社会人であれば、「きちんと休む」ことはしっかり働くことと同じくらい大切なことです。
また、やむを得ない理由で遅刻や早退をするときもありますよね。
そのような欠席や遅刻、早退の連絡をするときに必要になるのが「理由」ですが、
「ちょっと用事があって…」
では、社会人としてきちんとした印象を与えることは難しいでしょう。
そんな時には、今回ご紹介する
「個人的な用事のため」という意味の
「私用のため」
という言葉を使うと、グッと大人の言葉遣いになりますよ。
この記事では、「私用のため」は有給休暇や欠席の理由になるか、その申請するときの注意点、また、「私用のため」の意味や使い方などについてもご紹介していきます。
ぜひ最後まで読んで、急に会社を休まなければならなくなった時や、休みを取りたくなった時の参考にしてくださいね!
目次
「私用のため」は有給休暇や学校を欠席するときに使える?
「私用のため」を使ってもよい場合は、有給休暇の申請などの「前もって遅刻・早退・欠席の連絡をする場合」
「私用のため」は、
前もって休む・早退する・遅刻するということを伝えてある場合
であれば、有給休暇や欠席などの理由に使うことができます。
ちなみに、
本来、有給休暇は
・利用目的によって取得を制限されない
・労働者が請求した場合には、使用者(会社)は原則としてそれを拒めない
と決められています。
そのため、単に「個人的な用事です」という意味の「私用のため」を理由に有給を取得しても構わないのです。
有給休暇の申請はいつまでに出せばいいの?
「前もって」有給休暇の申請をする場合、いつまでに出せばよいかは
会社の就業規則によって違う
というのが実状です。
というのも、「2日前」「3営業日前」といった会社ごとの独自のルールがあるので、
一度お勤め先の規則を確認すること
をおすすめします。
もし、規則が定められていないという場合でも、「前もって」という言葉から考えれば、休みを取りたい日がわかった時点で申請するか、遅くとも休みたい日の前日までには申請を済ませておくようにしましょう。
「私用のため」を使わないほうが無難な場合は「当日に遅刻・早退・欠席の連絡をする場合」
「私用のため」は、
当日に遅刻・早退・欠席の連絡をする場合は使わないほうが無難
です。
なぜ「私用のため」を使わないほうがいいのかというと、職場の上司や同僚との人間関係に問題が起きてしまう可能性があるからです。
会社側にしてみれば、当日にいきなり誰かが休むというのは単に「来るはずだった人が急に欠席してしまった」ということだけではなく、
「欠席した人の分の仕事をどうやって、誰にお願いして回していこうか」
ということをごく短い時間で考えなければならないのです。
当然、休んだ人の仕事をカバーしてくれる上司や同僚がいます。
ですので、当日に遅刻・早退・欠席の連絡をする場合には、できる限り詳しく理由を説明するとともに、「申し訳ない」という気持ちを伝えておくことも大切ですね。
「私用のため」を学校の遅刻・早退・欠席に使うのは注意が必要
学校の遅刻・早退・欠席には
・大人が学校行事やPTAの集まりに参加する場合
・子供が学校行事などに参加する場合
がありますが、
どちらの場合も「私用のため」を使う場合、
前もって連絡をする場合でも差し支えない程度に理由を告げるのが無難
です。
というのも、学校という場所は集団生活を送っている場所のため、会社よりも個人の行動が注目されるという特徴があるからです。
そのため、誰か一人が違うことをしている(=行事を休んだり、早退する)という状況は、想像以上に他の人から関心を持たれてしまいます。
そこから発生するトラブルを避けるためにも、差し支えない程度に理由を告げたほうが無難でしょう。
「私用のため」の意味は「個人的な用事のため」
「私用のため」とは、
「個人的な用事のため」
という意味です。
「私用」という言葉の意味を辞書で見てみると、
1. 私事に用いること。
「社用封筒を私用する」「私用電話」⇔公用。
2.自分個人の用事。私事。
「私用で早退する」⇔公用。
(小学館デジタル大辞泉より)
となっています。
なお、この「私事」は「しじ」もしくは「わたくしごと」と読み、
・自分だけに関係した個人のこと
・他人に知られたくない隠し事
という、いわゆる「プライベート」を意味する言葉です。
「1」の意味では「私用のために会社の備品を使ってはいけない」という言い方もできますが、今回は「2」の
「個人の用事」
という意味を中心に扱っていきますね。
「私用のため」の使い方まとめ!
「私用のため」の使い方①…欠席/遅刻/早退の連絡をするときの理由に使う
「私用のため」は、
・欠席
・遅刻
・早退
の申請や連絡をするときの理由として使うことができます。
通常、休暇や欠席、遅刻や早退の連絡をする場合には、理由も告げるものですよね。
そこで、理由を「私用のため」としておけば、家族の事情や個人の趣味といったプライベートに関わる詳しい内容は伏せておくことができます。
「私用のため」を使う時の例として、
・病院へ行く(通院/通院の付き添い/お見舞い)
・冠婚葬祭の行事に出席する(葬儀/通夜/法事/結婚式)
・旅行に行く
・役所や銀行に行く(業務とは別に、自分個人の用事がある場合)
などがあります。
なので、
自分個人に関わる用事はすべて「私用のため」
と言うことができます。
「私用のため」の使い方②…申請書やメールでの欠席/遅刻/早退の連絡には「私用のため欠席させていただきます」などの形で使う
「私用のため」は、申請書の理由を記入する欄にそのまま書く他に、メールや電話、口頭のやり取りにおいて、
■欠席/遅刻/早退を報告する
「私用のため~します」
「私用のため~いたします」
「私用のため~させていただきます」
■欠席/遅刻/早退の許可をもらう
「私用のため~させてください」
「私用のため~させていただけませんか」
「私用のため~させてもらえませんか」
といった形で使われます。
ちょっと言いにくいこと」をうまく相手に伝えるときのコツとは?
生活の中では、「ちょっと言いにくいこと」を相手に伝えなければならない場面がよくあります。
今回ご紹介している「私用のため」を使った有給休暇の申請や、遅刻・早退の連絡をはじめ、誰かへの面倒な頼み事、仕事のミスを指摘する…
例を挙げればキリがありませんね。
そのような言いにくいことを相手に伝える時、このようなことが気になってしまいませんか?
・もっと上手な言い方はないのかな?
・角が立たないようにする言い方って、どうすればいいの?
そんな疑問を抱いている方におすすめしたいのが、
『大人なら知っておきたいモノの言い方サクッとノート』
という本です。
この本では、
・お願いする
・感謝する
・叱る
・断る
・意思を伝える
といった様々な生活の場面において、
・相手にどう思ってほしいのか
・そのためにはどのような言葉を使えばいいのか
ということを、わかりやすく解説してくれています。
解説されているのは特別に難しい言葉ではありませんが、「そうか、この時にはこの言葉を使えばよかったのか!」という発見がいくつもあります。
言葉というのは、単にたくさん知っているだけではあまり意味がなく、
正しい場面で正しい意味で使えるということが大切
ということを気づかせてくれる本です。
人に何かを伝える前に該当のページを読み返して、言葉遣いの参考にするといいかもしれませんね。
「ちょっと言いにくいこと」を伝えるのが苦手という方は、ぜひ手にとってみてくださいね。
「私用のため」を使った例文
「私用のため」を使った例文には、次のようなものが挙げられます。
例文1
・来週の水曜日に、私用のため有給休暇をいただきたいのですが…
例文2
・誠に申し訳ありませんが、その日は私用のため欠席させていただきます。
例文3
・明日は私用のため午前休をいただいております。
例文4
・急で申し訳ないのですが、明後日は私用のため早退させていただけないでしょうか。
【1分でわかる】私用のためは有給休暇や欠席の理由になる、また、意味や使い方と例文のまとめ
おしまいに、「私用のため」のポイントをもう一度おさらいしておきましょう。
【意味】
個人的な用事のため
【使い方】
・欠席/遅刻/早退の連絡をする
・欠席/遅刻/早退の許可をもらう
・有給休暇の申請をする
・「私用のため~します」「私用のため~させてください」などの形で、会話・文書ともに使える
【有給休暇の申請や欠席の理由にするときの注意点】
・使うのは基本的には事前に申請するときのみ
・差し支えない程度に理由を述べたほうがよい場合もある(当日申請になった場合や、学校関連の行事を欠席したりする場合)
【例文】
例文1
・誠に申し訳ありませんが、その日は私用のため欠席させていただきます。
例文2
・急で申し訳ないのですが、明後日は私用のため早退させていただけないでしょうか。
「どうしても予定を変更したい」という事情は、誰にでも訪れるものです。
そんな時には、今回の記事を参考にして「私用のため」という言葉を活用してみてくださいね!
【今回ご紹介した本はコチラ!】↓
『大人なら知っておきたいモノの言い方サクッとノート』
(櫻井弘 監修 / 永岡書店)
誰かを叱る、誰かに面倒事をを頼む…そんな「ちょっと言いにくいこと」を上手に伝えるには「モノの言い方」が大事です!
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