人生とは、なかなか思ったとおりにはいかないもの。
ですので、ビジネス、プライベートのどちらの場であっても、自分の予想が外れてしまって悔しい思いをする時がありますよね。
そんな時、プライベートであれば
「こんなはずじゃなかったのに!」
「思っていたのとは違う!」
と悔しい思いを言葉にできますが、ビジネスの場ではもう少しきちんとした言葉を使いたいところです。
そこで役立つのが、今回ご紹介する
「思うようにならず、残念でたまらない」という意味の「遺憾千万」
という言葉です。
「そんな言葉初めて聞いた」という方でもご安心ください!
この記事では、「遺憾千万」の意味や読み方、由来といった基本情報に加えて、どのような時に使えるのかを、例文を交えながら解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、ビジネスの場で使える言葉を増やしてくださいね。
目次
「遺憾千万」の意味や読み方!由来についても
「遺憾千万」の読み方は「いかんせんばん」、意味は「思うようにならず、残念でたまらない」
「遺憾千万」は「いかんせんばん」と読み、その意味は
思うようにならず、残念でたまらない
です。
辞書では、
物事が思うようにならず、残念でたまらないようす。非常に心残りであるさま。
(学研 四字辞典熟語)
と書かれています。
ですので、
「予想とは違ってしまって、残念で仕方がない!」
という悔しい気持ちを表すのがこの「遺憾千万」という言葉なのです。
「遺憾千万」の由来は「残念」+「程度がはなはだしい」
「遺憾千万」という言葉の由来とは、
「遺憾=思うようにならず、残念だ」 + 「千万=程度がはなはだしい」
という2つの言葉の意味を合わせたものです。
詳しく説明しますと、「遺憾千万」という言葉は、「遺憾」+「千万」という2つの言葉に分けることができます。
それぞれの意味は、
「遺憾」=思うようにならず、残念だ
「千万」=さまざま。はなはだ。万が一にも
となります。
ただし、「千万」という言葉の辞書の説明では、
形容動詞の語幹や性質・状態を表す体言について、その程度がはなはだしいという意を添える。
(小学館 デジタル大辞泉)
と書かれています。
いきなり「語幹」「体言」といった国語の授業のような文法用語が出てきてしまいましたが、ひとつずつ説明していきますのでご安心ください。
まず、形容動詞というのは、「静かだ」「迷惑だ」というように、「だ」で終わる言葉のことです。
また、語幹というのは言葉の中の活用しても変わらない部分を指します。
つまり、「静かだ」なら「静か」、「迷惑だ」なら「迷惑」ですね。
そして、体言というのは活用しない名詞・代名詞・数詞のことです。
例えば、「迷惑だ」という言葉に「千万」をつけると、「迷惑千万」となり、「迷惑の程度がはなはだしい」=「非常に迷惑だ」という意味になります。
そのため、
「遺憾だ」という形容動詞に「千万」をつけると「遺憾千万」となり、
「遺憾の程度がはなはだしい」=「非常に遺憾だ」=「思うようにならず、非常に残念だ」
という意味が成り立つわけです。
「遺憾千万」の使い方
「遺憾千万」を使うのは「思うようにならず残念な時」「誰かに非常に強い抗議をする時」
「遺憾千万」を使うのは、主に次の2つの場面です。
1:「思うようにならず非常に残念だ」という気持ちを表したい時
2:誰かに対して非常に強い抗議をしたい時
まず、1の「思うようにならず非常に残念だ」というのは、
・予想外のトラブルが起きて、予定通りに仕事が進まなかった
・これならばみんなが賛成してくれる思った企画案が、反対多数で却下された
といったように、「思っていたのと違う」+「悔しい・残念だ」という場面で使います。
そして、2の「誰かに対して非常に強い抗議をしたい」というのは、
・取引先が約束した納期に商品を間に合わせなかった
・お客様との約束を破られてしまった
というような、「こうしてくれると思っていたのに違った」+「悔しい・残念だ」という場面で使います。
ただし、「遺憾千万」は抗議の表現としてかなり強い部類に入ります。
ですので、
本当にそこまでの言葉が必要かどうか、その言葉を使うべき相手なのかをよく考えてから使う
ように注意してくださいね。
相手に合わせて言葉を選ぶ方法とは?
相手に自分の意思を正しく伝えるのは、ビジネスの場でも、プライベートでも簡単なことではありません。
誰でも、一度くらいは
・何気ない発言が、自分の意図とは違った受け取られ方をしてしまった…
・相手の発言が失礼で怒ってしまったけど、当の本人にはそんなつもりはなかったようで、ケンカになってしまった…
といった経験があるのではないでしょうか?
やはり、言葉を使う時には
「その場にふさわしい」だけではなく「相手に合わせて言葉を選ぶ」
ということも大切です。
そのヒントがたくさん詰まっている本が、
『伝え方が9割』
という本です。
この本は、コピーライターの著者が発見したという「伝え方」の技術をまとめたものです。
いったい「伝える技術」とは何か?と言うと…
例えば、「君とデートがしたい」ということを伝える時に
「デートしませんか?」
というのと、
「美味しいパスタの店があるんだけど、行きませんか?」
というのでは、どちらも「君と一緒に出かけたい=デートしたい」ということは伝えていますが、受ける印象はかなり違いますよね。
このように、どうやって伝えるかということによって、相手が受ける印象や、それによって起こる反応は変化します。
その「伝え方」を相手に合わせて工夫すること、これが「伝える技術」です。
そして、この「伝える技術」を誰でも使えるようにと書かれたのが、この『伝え方が9割』という本なのです。
・ノーをイエスに変える
・人の心を動かす「強いコトバ」を作る
という大きな2つの技術の中には、
・誰かに頼み事をする
・印象に残る言葉を作る
・飽きられない長い文章を書く
といった、ビジネスの場に限らず普段から必要とされている「言葉」を効果的に使うためのテクニックが満載です。
作文や論文の書き方、メールの書き方、敬語の使い方は学生時代の国語の授業や、新入社員研修で勉強したという方も多いと思います。
しかし、このような切り口で言葉の使い方を勉強したという方はそう多くはないでしょう。
それがこの本の最大の特徴であり、多くの人を引きつけるポイントなのです。
今ではベストセラーになり、続編も出版されているこの本ですが、まだ読んだことがないという方はぜひこの第一弾を手にとってみてください。
そして、「伝え方」によって言葉の印象がどう変わるかということを体感してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、「読んでみたいけれど時間がない」という方や、「本は苦手で…」という方には、この本を元にして描かれた漫画『まんがでわかる 伝え方が9割』がおすすめですよ!
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「遺憾千万」の使い方を例文でおさらいしよう!
「遺憾千万」を使った例文には、次のようなものがあります。
例文①
この度、このような事故が発生してしまったことは遺憾千万であり、今後は再発防止策として、より一層の社内教育の徹底を心がけてまいります。
例文②
君とこれまで培ってきた信頼関係からお願いしたプロジェクトだったのに、こんな仕打ちを受けるとは遺憾千万だ。
例文③
最後まであのお客様が交渉に応じてくれなかったことは、遺憾千万です。
例文④
遺憾千万ではあるが、この商品は販売を終了して、商品づくりの方針を見直す必要があるだろう。
【1分でわかる!】遺憾千万の意味や使い方と例文、また、読み方や由来についてのまとめ
いかがでしたか。
「遺憾千万」とは、
【読み方】
いかんせんばん
【意味】
思うようにならず、残念でたまらない
【由来】
「遺憾(思うようにならず残念だ)」+「千万(何かの程度がはなはだしい)」から
【使い方】
・思うようにならず残念な時
=「思っていたのと違う」+「悔しい・残念だ」という場面
・誰かに非常に強い抗議をする時
=「こうしてくれると思っていたのに違った」+「悔しい・残念だ」という場面
という言葉でしたね。
「思っていたのとは違う」と悔しく思ったり、悩んだりすることはビジネスの場では少なくありません。
そんな時には、ぜひ今回の記事を参考にして「遺憾千万」という言葉を使って、自分の気持ちを伝えてみてくださいね。
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