言葉の意味や使い方と例文

【1分でわかる】遺憾に思うの意味とビジネスでの使い方や例文!類語や敬語も|ビジネスマナー

仕事で思わぬミスをしてしまったり、取引相手が決められた期日を守ってくれなかったりした経験はありませんか?

ビジネスの場では、このような予想外のトラブルがつきものです。

そして、相手に「予想通りに行かなくて悔しいです」とトラブルについて説明したり、「約束した期日を守ってくれないのはどういうことですか」と抗議したりする必要がありますよね。

そんな時に便利なのが、

「期待通りではなくて残念に思う」という意味の「遺憾に思う」

という言葉です。

今回は、この「遺憾に思う」という言葉の意味や類語、敬語表現とともに、ビジネスの場での使い方を例文を交えてご紹介していきます。

ぜひ最後まで読んで、自分の意志を相手に伝えられるようになってくださいね!

「遺憾に思う」の意味は「期待通りではなくて残念に思う」

遺憾に思うの意味

「遺憾に思う」(読み:いかんにおもう)とは、

期待通りではなくて残念に思う

という意味です。

「遺憾」という言葉を辞書で見てみると、

期待したようにならず、心残りであること。残念に思うこと。また、そのさま。 「遺憾の意を表する」「万遺憾な気を期する」

(小学館デジタル大辞泉)

となっています。

そのため、何かが自分の予想とは違っていて、残念だと思う時にこの「遺憾に思う」が使われます。

そして、この「残念」という言葉には

1:物足りない

2:悔しい

3:長所を活かせていない、良くない

という意味があります。

そのため、この「遺憾に思う」という言葉は状況によって意味の取られ方が違ってくるという特徴があります。

詳しくは、使い方のところで説明しましょう。

「遺憾に思う」の使い方

遺憾に思うの使い方

「遺憾に思う」には「予想外のことへの後悔」と「予想外のことへの非難」の2通りの使い方がある

「遺憾に思う」という言葉は、次の2つの使われ方をします。

1:予想外のトラブルや問題が起こってしまった時

「期待通りではなくて悔しい・無念だ」

という気持ちを表すために使います。

2:誰かの予想外の行動や言動に対して非難や抗議をしたい時

「期待通りではなくて物足りない・よくない」

という気持ちを表すために使います。

「遺憾に思う」を謝罪に使う時には要注意

「遺憾に思う」という言葉を謝罪の場面で使うことがありますが、

本来、「遺憾に思う」という言葉に謝罪の意味は含まれていません。

そのため、「遺憾に思う」の他にきちんと謝罪の言葉を伝えるようにしましょう。

最初にご紹介した「遺憾に思う」の意味を覚えていますか?

「期待通りではなくて残念だ」

という意味でしたね。

そして、「残念」という言葉には謝罪の意味は含まれていません。

また、「遺憾に思う」という言葉には

「予想外のことで、どうしようもありませんでした」

というような意味合いで使われることがあります。

これが

「物事にきちんと対処することを諦めた」

「起きたことに対して責任を取る気がない」

というマイナスのイメージを与えてしまうことがあるのです。

ですので、相手に謝罪する時には

「遺憾に思う」だけではなく、「申し訳ありません」といった謝罪の言葉を必ず添える

ようにしましょう。

ビジネスでの正しい「遺憾に思う」の使い方は「問題の経緯の説明」と「非難・抗議」

ビジネスの場での「遺憾に思う」の使い方は、次の2通りです。

1:問題が起きた時に経緯の説明をする時に使う

「このような事態になってしまったことは大変遺憾に思っております」

というように、ある問題が起きた成り行きを説明した後、

「こんな事になってしまって本当に無念です」

という気持ちを伝えるために使います。

2:相手の態度や行いに対して抗議をしたい時に使う

「期日までにご回答いただけなかったことは真に遺憾に思っております」

というように、相手がこちらとの取り決めを守ってくれなかった場合に

「期待していた通りにならなくて悔しい」

「期待していた通りにならなかったのは良くないことだ」

という気持ちを伝えるために使います。

「遺憾に思う」の類語・敬語

遺憾に思うの類語や敬語

「遺憾に思う」の類語は「口惜しい」「痛恨の極み」など

「遺憾に思う」の類語には、次のような言葉があります。

・口惜しい

・気の毒

・全く残念である

・残念に思う

・痛恨の極み

「遺憾に思う」の敬語は「遺憾に思われる」「遺憾に存じます」「遺憾に思います」

「遺憾に思う」の敬語表現は、「思う」の部分を相手に合わせて次のように変えます。

【尊敬語】

・遺憾にお思いになる

・遺憾に思われる

【謙譲語】

・遺憾に存じる

・遺憾に存じます

【丁寧語】

・遺憾に思います

敬語の使い方に迷わなくなる方法とは?

ビジネス以外の場面でも、社会人であれば誰でも必要になるのが敬語の知識です。

正しく敬語を使えると、相手に「きちんとしている人」という好印象を与えることができ、自分の気持ちがより相手に伝わりやすくなります。

しかし、

「敬語がどういうものかイマイチよくわからないから、なんとなくカンで使っている」

「相手を敬うとか、自分がへりくだるとか、考えているうちに混乱してしまう」

「二重敬語などの間違った敬語を使っていないか心配で、敬語を話すのは緊張してしまう」

という思いから、敬語が苦手だという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方におすすめしたいのが、

『すぐに使えて、きちんと伝わる 敬語サクッとノート』
(山岸弘子 監修)

という本です。

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・敬語の基本

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です。

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さらに、場面別の敬語の使い方については、巻末に場面毎に検索できる索引もついています。

そのため、

「上司より先に帰宅する時にはどう言えばいいの?」

「取引先の人に「課長はすぐ来るからちょっと待っててください」ってどう伝えればいいの?」

といった、ピンチの時にもすばやく必要な言葉を調べることができてしまうんです。

ただの知識を学ぶ参考書としてだけでなく、もしもの時に備えて会社のデスクに置いておくのもおすすめですよ。

・「敬語」と聞くと気が重い

・もっと敬語を使いこなせるようになりたい

・「この時にはこう言う」というパターンが知りたい

という方はぜひ、この本を読んでみてくださいね!

「遺憾に思う」の実際の使われ方を例文でチェックしよう

「遺憾に思う」を使った例文には次のようなものがあります。

例文①

部下のミスではありますが、責任の一端は私にもあり、大変遺憾に思っております。

例文②

これほどに損失が大きくなるまで具体的な対策を講じなかったことは非常に遺憾に思います。

例文③

この大幅な売上減には社長も大変遺憾に思われている。

例文④

期日までに明確なご回答をいただけず、遺憾に存じております。

【1分でわかる!】遺憾に思うの意味とビジネスでの使い方や例文、また、類語や敬語についてのまとめ

いかがでしたか。

「遺憾に思う」という言葉は、次のような特徴があります。

【意味】

期待通りではなくて残念に思う

【ビジネスでの使い方】

1:問題の経緯を説明した後、「こうなってしまって残念だ」という時に使う

「このような事故が発生してしまったことは大変遺憾に思います」

※謝罪の意味は含まれていないので、謝罪を伝える時には「遺憾に思う」以外の言葉を別に添えましょう

2:相手の行動・言動が予想通りではなかったことを非難・抗議する時に使う

「期日までにご回答いただけず、遺憾に存じております」

【類語】

・口惜しい

・痛恨の極み

など

【敬語】

・遺憾に思われる(尊敬語)

・遺憾に存じます(謙譲語)

・遺憾に思います(丁寧語)

「遺憾に思う」という言葉を使いこなせれば、相手に自分の後悔を伝えたり、抗議の気持ちをよりスムーズに伝えることができますね。

ぜひ、今回の記事を参考にして自分の意思を相手にはっきりと示せるように挑戦してみてくださいね!

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