年末年始や歓送迎会、親睦会など、ビジネスの場ではお酒を飲む機会もたくさんありますよね。
しかし、こういったお酒の席や、お酒自体があまり得意ではないという方も多いのではないでしょうか?
「はっきり「嫌だ」と言ったら、周りの空気が悪くなりそう…」
「いつもそれとなく「苦手だ」と伝えているけれど、うまく伝わらない…」
そんな「言いにくいことを上手に伝えたい!」というお悩みに役立つのが、
「手際が悪い」「不始末」「お酒などをたしなまない」という意味の「不調法」
という言葉です。
そこで今回は、この「不調法」の意味や使い方、類語や同義語といった情報とともに、お酒の席ではどのように使えるのかを例文を交えてお伝えしていきます。
ぜひ最後まで読んで、言いにくいことを上手に伝えるためのヒントにしてください!
目次
「不調法」の意味!「無調法」と書いても良い?
「不調法」(読み方:ぶちょうほう)とは「手際が悪い」「不始末」「酒や芸事のたしなみがない」という意味!
「不調法(読み方:ぶちょうほう)」という言葉には、次の3つの意味があります。
1. 行き届かず、手際の悪いこと。また、そのさま。
「口が不調法でうまく言えない」
2. 過失。不始末。粗相。
「使用人の不調法をわびる」
3. 酒や芸事のたしなみがないこと。また、そのさま。へりくだった気持ちを込めて用いる。
「酒はとんと不調法でして」
(小学館 デジタル大辞泉より)
このように、使われる場面や前後の状況によっては、かなり意味が違ってくる言葉です。
間違えないように使いましょう。
「不調法」は秋田や岩手の方言で「ぶぢょほ」「ぶじょほ」に!意味は「失礼」「申し訳ない」になる
「不調法」は標準語としてはあまり日頃使う言葉ではありませんが、秋田や岩手の方言では、
「不調法」=ぶじょほ・ぶぢょほ
という読み方で日常的に使われているようです。
意味は
・失礼
・申し訳ない
となります。
「ぶちょうほう」=「不調法」と「無調法」はどちらも正しい書き方
「ぶちょうほう」という言葉は、パソコンなどで変換すると「不調法」と「無調法」という2通りの書き方が出てきます。
この「不調法」「無調法」はどちらも正しい使い方で、同じ意味です。
また、読み方もどちらも同じですので、「無調法」のほうを「むちょうほう」と読んでしまわないように気をつけてくださいね。
ちなみに、「むちょうほう」という言葉は辞書には載っていませんが、変換には出てくることがあるようです。
「不調法」の使い方
「不調法」の使い方①:「不調法ですみません」「不調法いたしました」は不手際や不始末を謝る時に使える
「不調法」の使い方には、
不手際や不始末を謝る
というものがあります。
この時に使われるのが
「不調法ですみません」
「不調法いたしました」
といった表現です。
・準備したことが本番で上手く行かなかった
・相手に迷惑をかけてしまった
・「本来ならこうするべき」ということができなかった(お客様におもてなしをするなど)
という時には、これらの表現を使ってみましょう。
「不調法」の使い方②:「不調法なもので」「不調法ですので」は酒の席でお酌などを断るときに使える
もう一つ「不調法」がよく使われる場面は、
お酒の席でお酌などを断る時
です。
その時には、
「不調法なもので」
「不調法ですので」
といった表現が使われます。
例えば、お酒の席で誰かが自分のコップにお酌をしようとしてくれているけれど、もう飲めない…という時には、
「不調法なもので」
「不調法なものですから、申し訳ございません」
「不調法ですので」
といった一言とともに、片手を軽くコップにかぶせるようにしましょう。
「もう結構です」と言うよりも、粋なお断りの表現です。
また、宴会ではカラオケや一発芸を頼まれる事があると思います。
そんな時には、「嫌です」「できません」とはっきり言うよりも
「申し訳ないのですが、歌は不調法なもので…」
と言ってみると、周りに与える印象が柔らかくなりますよ。
スマートに断りたい人が身につけるべき対処法とは?
お酒の席だけではなく、何かを断らないといけない場面は必ずやってきます。
しかし、いざその場面になると
・相手を傷つけてしまうかもしれない
・相手に悪い印象を与えてしまうかもしれない
と考えてしまい、なかなか言葉が出てこないという方も多いのではないでしょうか?
そういった人が身につけるべき対処法は、
「人にいい印象を与える「モノの言い方」を身につける」
ということです。
そこでおすすめしたいのが、
『できる大人のモノの言い方大全 LEVEL2』
(話題の達人倶楽部 編集)
という本です。
この本は、大人ならば身に付けておきたい「できる」と思われるモノの言い方を、豊富な実例とともに場面別で解説してくれています。
『LEVEL2』の名前の通り、これは続編にあたる本なのですが、より実用的な表現が増えているのが特徴です。
特に、断り方が苦手な人には
・好印象を残せる断り方の基本
・「お誘い」を断るにはコツがいる
あたりの内容を読んでいただければ、「断る」ということへの苦手意識が変わってくるはずです。
・相手に流されず、きちんと言いたいことを伝えたい!
・悪い印象を与えずに断りたい!
という方は、ぜひ一度お手にとってみてくださいね。
読みたいけど、本は持ち運ぶとかさばるし重いから嫌だ!
スマホで通勤時間など空き時間に効率良くサクッと読みたい!
そんなアナタには電子書籍で読むことをオススメします!
↓↓電子書籍版で読みたいアナタへ↓↓
「不調法」の類語・同義語・四字熟語
「不調法」の類語は「無作法」「不行き届き」「~はたしなまない」など
「不調法」の類語には次のような言葉があります。
1:「手際が悪い」という意味
・無作法
・不用心
2:「不始末」という意味
・不行き届き
・不躾
3:「酒や芸事にたしなみがない」という意味
・~のたしなみがない
・~はたしなまない
「不調法」の同義語は「不手際」「疎い」など
「不調法」の同義語には、次のような言葉があります。
1:「手際が悪い」「不始末」の意味
・不手際
・粗相
・つたない
2:「酒や芸事にたしなみがない」の意味
・疎い
「不調法」が入っている四字熟語的な表現、「口不調法」「不調法者」の意味は「口下手」「未熟者」
「不調法」という言葉が入っている表現に「口不調法」「不調法者」というものがありますが、これはそれぞれ
「口不調法」=口下手
「不調法者」=未熟者
という意味です。
なお、「不調法者」というのは誰かに対して未熟であることを批判する意味合いの言葉です。
そのため、目上の人に使うのは大変失礼ですので気をつけましょう。
「不調法」を使った例文
お酒の席で使える「不調法」を使った例文
「不調法」を使った例文から、「酒や芸事にたしなみがない」という意味のものを集めました。
お酒の席などで使ってみてくださいね。
例文①
酒は不調法なもので、申し訳ございません。
例文②
申し訳ありません、私は不調法ですから、どうぞ先輩が召し上がってください。
例文③
歌にはとんと不調法でして、あまり期待せずにお聞きください。
例文④
一発芸ですとか、そういったものには不調法ですので、ご遠慮申し上げます。
その他の「不調法」を使った例文
「不調法」を「手際が悪い」「不始末」の意味で使っている例文を集めました。
謝罪の時には役立つ表現ですので、ぜひ活用してみてくださいね。
例文①
この度は当店のスタッフがとんだ不調法をしでかしまして、大変申し訳ございません。
例文②
口不調法なもので、うまくこちらの考えが伝わったかどうか不安だ。
例文③
なにぶん不慣れなものですから、彼の不調法をお許しください。
例文④
こんなミスをしているようでは、君を不調法者だと言わざるを得ない。
【1分でわかる!】不調法の意味や使い方と例文(酒席など)、また、類語や同義語と四字熟語についてのまとめ
いかがでしたか。
「不調法」という言葉は、次のような特徴がありました。
【意味】
1:手際が悪い
2:不始末
3:酒や芸事にたしなみがない
【類語】
・無作法
・不行き届き
・~はたしなまない
【同義語】
・不手際
・疎い
【四字熟語的な表現】
・口不調法=「口下手」の意味
・不調法者=「未熟者」の意味
【使い方(主に酒席で)】
お酌や一芸の披露などを断りたい時に使う。
(例文)
「お酒は不調法ですので」
「不調法なものですから、申し訳ございません」
このように、「不調法」という言葉を上手に使えば、相手への失礼を謝罪したり、ちょっと言いにくいお断りの意思を伝えることができます。
ぜひ、今回の記事を参考にして、お酒の席などで「不調法」という言葉を役立ててくださいね。
【今回ご紹介した本はコチラ!】↓
『できる大人のモノの言い方大全 LEVEL2』
(話題の達人倶楽部 編集 / 青春出版社)
絶対に通したいお願い事から、ちょっと言いにくいお断り、そして後輩からの評価が上がる褒めテクまで!
あなたを「できる大人」へと格上げするためのモノの言い方の教科書がレベルアップ!
豊富な実例を身に付ければ、もうコミュニケーションで困らない、つまづかない!
↓↓電子書籍版で読みたいアナタへ↓↓